観劇鑑賞ADME録

色んな作品を咀嚼するブログ。ネタバレしかないです。

【舞台感想】浪花節シェイクスピア 富美男と夕莉子

観劇日:2022.5.29(日)
2022年の作品。

今激アツの舞台演出家末満健一が脚本、演出を担当する、話題の舞台『富美男と夕莉子』大阪初日に行ってきました!!!!!!
なお翌日が大阪千秋楽です は、早すぎるよお……
TLでもめちゃ評判良くて日々期待値ガン上がりしていたのですが……

すっごい良かった………

なんていうか、最近の『末満健一』節をめっちゃ感じた。お前末満健一の何を知ってるの?いや何も知らないけど……。個人的な感想です……。

とにかく、良かった………………

基本的にシェイクスピアの『ロミオとジュリエット』を下敷きにしているので、原作に造詣が深ければ深いほど楽しめる劇だろうなと思います。シチュエーションだけでなく台詞の改変も上手いらしい。なお私は今日がロミジュリ初見です。前説の時「ロミジュリ見たことない人〜」で拍手した数少ない一人が私ですよ。みんな見たことあるんだ……そらそうか……。登場人物なんかそれこそロミオとジュリエットしか知りません。結構出てくる人の数、多いんだね……。
そんな私でもめっちゃ楽しめる『富美男と夕莉子』だったのですが、やっぱこういうとこで『教養』の差が出るな……と思いました。人生の厚み、今からでも増していきたいぜ

おおまかあらすじ

富美男と夕莉子が死んでしまった!
浪速坂を舞台に対立する任侠一家、紋田木家と九羽平家の一人息子(一人娘)、紋田木富美男と九羽平夕莉子が、二人寄り添って死んでしまった!!
どうしてうら若き二人は死に至ったのか?二人に何があったのか??
二人の死を嘆き悲しむ周囲の人たちは、残された『交換日記』の断片を手掛かりに、二人の恋の五日間を追体験する。

何が、二人を死に至らしめたのか?


全体的な感想

ここはなんばグランド花月ですか?
梅田芸術劇場シアタードラマシティです
目眩くマシンガン関西弁!!!!!ギャグへの気合の入り方尋常じゃない。全員もれなく体張り過ぎ。勢いがマジで途切れなくて見てて気持ちよかったな〜。浪花坂、通天閣の近くらしいからじゃりン子チエとかと舞台同じな気がする。時代は違うけどね。

まず開演前のステージの時点で、舞台装置がすっっっっっっっっごい、素敵!
花札モチーフの舞台装置に衣装。赤を基調にした照明。登場人物の服装も赤基調。黒子役は狐面。
凄く艶やかで、ただ眺めてるだけでも満足感が凄かった……
照明がとにかく綺麗で、ちょっとした場面転換とかキーとなる登場人物に焦点を当てる時のスポットライトとか、凄く美しい上に分かりやすくて、舞台ど素人目にもコイツは凄いな……と舌巻きっぱなしでした。これ円盤でじっくり見たいな……えっ円盤も配信も無いんですか!?そんな……(泣)

とにかくスピード感とテンポが良くて、2時間10分の上演時間中もう全く退屈しません。というか原作と時系列を真逆のバラバラにしているのが面白かった!ロミオとジュリエットの物語なんて大体みんな知ってますもんね。私はあんまり知らなかったけど……(でもちゃんとストーリー解りましたよ)。
『二人の死』という結末からゆっくり話を遡って、最後に二人の出会いを描くことで、ロミオとジュリエットではない『富美男と夕莉子』のテーマを鮮やかに表現する手法がマジでパネエなと思いました。

残されて悲しみに暮れる人達は皆「誰の(何の)せいで二人は死んだのか」という理由を探していて、その答えの候補は作中で幾つも出てくるんですけど、最終的には「二人が出会ってしまったから」となるんですよね。
勿論それはある意味で間違っていないんだけど、そこで死んだ二人はそれでも”出逢いを後悔していない”、例え結末が分かっていたとしても”出逢いと恋を肯定する”と叫ぶ、

あの瞬間、この『富美男と夕莉子』という劇が、悲劇でなく喜劇に描かれている理由がわかって、ちょっとまともに泣きそうになりました。てか泣きました。

末満健一さんの物語……(ここから個人的な意見)えげつねえ悲劇に帰結しがちなんだけど、そこに至るまでの全てを基本的には『肯定』してるんですよね。私はそう感じる。なんていうか……悲劇は悲劇だけど、他人がそれを悲劇として消費するなという圧を感じたりします。というかCOCOONのダリデリコさんにはラストで直接怒られたし……あの時は内心(お、お前当事者じゃないじゃん……)とか思わなくもなかったですけど、今回はまさしく当事者、富美男と夕莉子による叫びなので、グッッッ……と来ました。
もちろん解釈によっては既に二人は死んでいるので、二人の叫びというよりは日記の内容から周りの人達がそう解釈した、とも受け取れる。というか私はそう思った。

……とここまで色々、私なりに理屈をこねこねしながら書いたけど、あのラスト15分くらいの例の『盆踊り』、あそこでもう全部持って行かれてしまってもうダメでしたね。
あんなんずるい。
生の演劇って本当凄いな……ってまた今日改めて思いました。もうなんか、理屈じゃないんよね。理屈じゃ無いことをパワーで理解させる演劇という表現技法に完全に負けた。あの演出は涙が出ちゃいました。恋は理屈じゃない。あのシーン本当に良かった……えっ円盤無いんですか???そんなあ(泣)


登場人物について

  • 紋田木富美男(ロミオ・モンタギュー)

ヤクザの息子さながらのオラオラ系。アホながらも真っ直ぐで直情型なのが主人公〜ッ!!て感じ。人となりについて夕莉子色んなあれこれが似ています。それだけで二人を応援したくなる!良い意味でアホなので恋愛で更にアホになっても全然気にならないのがキャラ造形強いな〜と思いました。
おざわりん(ロザライン)に振られてブロークンハートしているところからの夕莉子への一目惚れ。原典知らんかったので、えっ女に振られてからのまた女……?(笑)という気持ちに、ならなかったといえば嘘になる……
けどまあ……恋に落ちるのに理屈とか要らないんよね……って例の盆踊りシーンで痛感しました。あのシーンマジでずるいと思う。演劇のパワーが詰まっていた。

  • 九羽平夕莉子(ジュリエット・キャピュレット)

め〜〜〜〜〜っっっっちゃ可愛い!!!!!
元気で美人な娘さん!!衣装めっちゃ好き。富美男も惚れるよそりゃあ……。すぐ舌を噛んで死のうとする。超わんぱくで世話係の天子さん大変だろうなって感じ。
私はジュリエットさんのこと知らんけど、夕莉子ちゃんはとにかく元気でエネルギッシュで『今を生きてる』ので、こちらも恋路を応援したくなりました。
死ぬ時も悲劇性より「こうなったからには仕方がない!」みたいな、ある種の潔さが見ていて気持ち良さすらありました。

  • 盧 蓮司(ロレンス)

スナック・スズカケのマスター。名前あったんだ……(パンフ見た)。原典知らん私でも元ネタの名前まるわかり。この人も良いキャラしてたなあ……しょっぱな取り乱しすぎてヤバかったけど普段は良い相談役おじさんなんですね。靴わざと脱ぐな。

  • 牧 秀宝(マキューシオ)

貴重な堅気の男の子。の割に連んでるの全員ヤクザっていう……。とみゆり以外で白塗りじゃない稀有なキャラです。やっぱ町内会長の息子だから良いもん食ってるのかな。
とにかく安定感のある良い人なので死んじゃうのがつらかった。良い奴は大体死ぬか死ぬほど苦しむよね……。

  • 九羽平千代蔵(ティボルト)

言うなれば悪役というか、運命を悪い方に舵切らせるキーマン的な人です。でも人間臭くて好き。里子ちゃんとのお祭りのシーン好きですね。あそこは時系列を逆さに紡いでいる脚本の勝利だった。里子……(泣)
富美男との歪み合いを散歩中の犬の喧嘩に喩えられてたの上手すぎて爆笑しました。好き。

  • 紋田木家・九羽平家の親世代

全員良いキャラしてんなあ〜〜〜!!!
若い頃はブイブイ言わせてたのがポロリしまくるの草でした。あんたら夫婦仲良いよね。金の銅像のくだり草だったけど、この感想文書きながら原典ググりまくってたらここ原作通りでびっくりしました。まあ中世の……価値観だからな……。朝チュンシーンで発狂する夕莉子パパはドンマイでした。

  • 針須倫太郎(パリス)

お前のことマジで一番好き。
出てくる度に大喜びしてました。マジでヤバいやつ。何が、とかじゃない。理屈じゃあないんだ。意味不明すぎて最高でしたね。別に変なことは言ってないんだけど。存在がやばかった。
マジで良いキャラしてたな………………。


まとめ

本当に良い話でした。元気の出る悲劇。いや喜劇。
ストーリーも演出も、衣装も照明も小道具もテンポもセリフも何もかもが良かった!!

とにかく『良い』ので大阪公演が少ないこととか円盤収録・配信のない事が殊更残念なんですが、やっぱり生の演劇ってすごいんだな〜〜〜〜〜ッッッ………て痛感されられました。本当良かった。

今日はいい夢が見られそう。なんとなく。

【舞台感想】舞台刀剣乱舞 綺伝 いくさ世の徒花

鑑賞日:2022.5.14(土)
※初見

2022年の作品。

初めての刀ステ現場でございます!!
そして初めての新歌舞伎座!家から一番近い劇場なのに生まれて初めて入りました。友人が超絶神席をゲットしてくれたのもありますが素敵な良い劇場だった。もっと通いたいね……。
科白劇は以前配信で観ました。流し見で。(最悪)
内容も朧げだったので初見の気持ちで臨むぜ〜★と観劇しましたが、前半ラストのアレとかアレとか普通にガッツリ初見でした。聞いてないぜ!?!?科白劇見てない人より見た人の方が衝撃デカかったと思う。

↓休憩直前の私。

こんな感じのあらすじ

本丸にとある入電が。どうやら緊急要請のようだが、詳細がよく分からない。なんで和歌で表現するかな。
とりあえず向かった先はゴリゴリに改変の進んでしまった熊本!右見ても左見てもキリシタン。お上のキリスト弾圧なんかガン無視だぜ!
このキリシタン帝国を築き上げたのはかの有名な細川ガラシャ。しかし彼女は、とある刀剣男士、入電元の古今伝授の太刀の相棒である、地蔵行平に攫われ現在行方不明だという。ガラシャを追うのはキリシタン大名達だけではなく、かつての姿からは想像もつかないほど落ちぶれきった細川忠興の姿も……。そしてキリシタン大名の中で暗躍するのはいつもの軍師、黒田官兵衛この人また何か企んでるよ……。

果たして刀剣男士達は改変の進み切った熊本を修正できるのか!?そして地蔵行平とガラシャの行く末は……?

全体的な感想

生観劇マジでやばいよ〜〜〜〜〜〜〜‼️‼️‼️‼️‼️‼️‼️‼️‼️‼️‼️‼️‼️‼️‼️‼️‼️‼️‼️‼️‼️‼️‼️‼️‼️‼️‼️
もうねマジ、本当、すごいの 舞台ってすごい 語彙が溶ける しゅごしゅぎる
劇場版刀ステも大きい画面でナイスな演出追加に『ここに注目してね!』というのがわかりやすいカメラワーク、毎回凄く楽しんでるんですけど、やっぱり生の舞台って全然違う 全然違う!!
自分の見たいところを好きに見られる自由度が素晴らしい あと音響も!!刀剣男士達の真剣必殺?みたいなアレで『バーーーーーン!』てなる効果音のとこ毎回ビリビリ振動が来て、彼らの紡ぐ物語のすぐ目の前に、音波が届くほどの距離にいることに感動してました。生観劇って凄い。
それからそれから、なんと言っても七海ひろきさんの細川ガラシャ
細川ガラシャの美しさが本当……どんな言葉を並べてもあの美しさを表現するには足りない。気品というかオーラが本当に……あの細川ガラシャと同じ空間に息をしていた事実が既に途轍もなさすぎて呆然とします。肉眼でお姿全体のバランスの美しさを堪能⇒オペラグラスで細部をガン見の無限サイクルでとても忙しかったです。
いや〜〜〜〜〜今思い返しても本当に、あまりに素敵な三時間弱だったな………。千秋楽配信観たいんだけどあの感動の余韻をまだ味わっていたくて観れてません。舞台ジャンルにハマるのとほぼ同時にコロナ禍突入したので結局配信とか円盤ばっかり観てるんですが、舞台はやっぱり配信よりも生ですね。それを強く強く実感しました。

登場人物について

史実サイド

いやもうほんま も〜〜〜最高(語彙力)
末満健一の描く強く気高く美しい女像と七海ひろきさんが合わさるとあんなことになってしまうの……本当……最高(語彙力)
夫である細川忠興を『愛するが故に憎い』この時点でグッとくるのに更に『憎んでしまったことが罪』と続けるのが魂のステージが凡人とは違いすぎる なんて気位だ すげえよう……
後半の漂白ビジュアルも””強くて””好きですが、前半のキリシタン要素モリモリの和服が素晴らしく美しくて好みです。
あんなに美しいとかアリなの……?

いやずるくない?ずるいと思います 何が? 全部
こう……超絶短期で血の気が多いという意味で(あと今作では乞食のような風貌もあり)細川ガラシャと真逆の人物像、のようで結局は愛し合ってる似た物夫婦に帰結するのが良いですね。最高の様式美。愛しすぎて憎みまくってるけどでも愛してるんだ……とちゃんと自覚してるのが良いですねえ!でも当てつけで側室5人錬成するのは大人気ないと思います。
退場があまりに早く呆気なく、それだけに歌仙の嘆きとこちらの悲しみがリンクしてしまい、演出が上手いなあと思います。

こういう『優しい人』が一番つらい目に遭うの分かるよ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜‼️‼️‼️‼️‼️‼️‼️
同じ脚本演出つながりで名前出しちゃうけどSPECTERのシャドとかね。いや全然役割は違うけど。優しすぎるが故に、己の手を大好きな人の血で染めてしまうあたりがね。
だからこそ後半で細川夫妻を不幸にした『歴史』に対する恨みつらみを叫んだシーンはそれだけである種のカタルシスで良かったです。憎む対象が明確なだけで少しは楽じゃないですか。

出たよ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜‼️‼️‼️‼️‼️‼️‼️‼️‼️‼️‼️‼️‼️‼️‼️‼️‼️‼️‼️‼️‼️‼️‼️‼️‼️‼️
ジョ伝の黒田官兵衛でもう完全にメロメロになってしまったので今回もメロメロでした。彼が登場するシーンでは必死でオペラグラス覗き込んでた。そういう意味でガラシャとあまり同じシーンに立たなくて有難かったです。
1000%何か企んでることは火を見るより明らかでしたけどまさかそこまでとはね。やはり黒田官兵衛、スケールが違う。敵に回しても厄介だけど味方にいても厄介すぎる……。
後半での漂白スタイルではそれまで不自由そうに引きずっていた足も軽やか。人では無くなってしまった……。
台詞回しが一々めちゃくちゃカッコいいんだけど私の聴覚処理能力では理解が全く及ばないので字幕が欲しいです(無茶言うな)
虚伝の本能寺の変から始まった刀ステですが、ゆくゆくは織田信長に収束していくであろうことを窺わせる演出に痺れちゃいました。あと三日月宗近の件もね。刀ステはまだまだこれからだぜ!

刀剣男士サイド

今回の主役ですね。
細川忠興を見た時の信じられない(信じたくない)という顔がすげ〜〜〜〜〜グッと来ましたね。「雅じゃない……!」あそこ好き。
回想シーンで夫婦がどんどん不仲になるにつれあわあわしたりしょんぼりしたりするのがめちゃくちゃ良かった。
後半物凄く壮大なイタリア歌曲(?)に合わせて花道から迫り上がって来たときはちょっとあまりの迫力に笑ってしまった。圧倒されてたら隣の方が両手を強く組んでうっとりしておられるのを目にしてしまい、これが””信仰か””……と強く納得した瞬間含めあのシーンは忘れられない。
ガラシャが歌仙に「あなたが私の鬼なのね」っていうシーンは……あのセリフマジで、ヤバないですか……?だってガラシャにとって『鬼』とは即ち……、そして本来の歴史を知った時のガラシャの憤りの理由を考えた時に……、こんなん全人類好きでしょうが。高山右近じゃなくても忠興×ガラシャ過激派になる。
ラストで『極』になるため修行に出た歌仙兼定。勿論その間に短くない修行期間があったのでしょうが、舞台演出上思いっきりショートカットされて速攻極で登場したので笑ってしまった。
友人曰く「課金アイテムじゃないかな」そんなんあるんかよ。まんばちゃんにも課金してほしい(情緒…)
ていうか極衣装めちゃくちゃ強そ雅ですね!ていうかこれ書きながら極衣装どんなんだったかな〜ってとうらぶwiki開けたら小ネタの項に

・牡丹の花が桔梗に代わっている。桔梗は細川忠興正室ガラシャの実家、明智家の家紋でもある。
・桔梗の花言葉は『永遠の愛』『気品』など。

とか書いててぶっ倒れるかと思いました。そんな最高の収束ある???

  • 山姥切長義

友人の推しだ!!!!!!!
「右の頬を打たれたら……?」の流れクソ受けましたね。相手全然察してないじゃん分かってあげて。S仕草楽しんでるんじゃないよもう。隣に居るのはMだしさあ…
あと「監査官だとバレてはいない」と言い切る姿勢、あそこおもろすぎてングwwwwwってなりました。あそこでの古今伝授くんの反応好き。まあ貴方がそう言い切るなら……別に良いけど……みたいな。
偽まんばちゃんとの対決はアツかったですね……!ブチ切れ状態なのがとても良いです。
公演後、友人からの受動喫煙で俳優さんのキャラが濃すぎるという知見を得ました。深夜にたこ焼き30個食うの強すぎるぜ。

その他もろもろ

・OPの扇を持って舞うキャスパレ最高に好き!!!!!あそこだけ5億回再生したい。
・そしてキャスパレも好きだよ〜〜〜〜〜ここはもう毎回好き 生で見る番傘くるくるは感動しました 綺麗だよねえ
・篭手切くんと歌仙兼定の会話で「歌って踊るのも良いね」的な会話してまもなく闇り通路で提灯持ちながら踊り始めて(早速!?)って思った 歌いはしなかった…
獅子王くんのおんぶしてる鵺、戦闘シーンめっちゃ暴れててビビり倒した。お前動くんだ!?でっけえチャウチャウみたいできゃわたんでした。

まとめ

あ〜〜〜書きたい事多すぎて書ききれない〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!
刀ステ周りの事は無知無知なので本当にあっさい感想しか書けないけど、そんな私でも本当凄まじく楽しい充実した観劇体験を得ることが出来ました。マジでチケット取ってくれてありがとう友人……。
ガラシャ様の美しさに泣いてたらなんかやべえ続報が出たみたいですね。禺伝見に行きたすぎる。絶対行きます。

生観劇、最高〜〜〜〜〜〜〜〜‼️‼️‼️‼️‼️‼️‼️‼️‼️‼️‼️‼️‼️‼️‼️‼️‼️‼️‼️‼️‼️‼️‼️‼️

【映画感想】劇場版 舞台刀剣乱舞 无伝 夕紅の士-大坂夏の陣-

鑑賞日:2022.5.14(土)
※初見
2021年の舞台作品の劇場映像版。
途中休憩のある映画

刀ステの劇場版は今のところコンプリートしています。
というか以前無料配信してた時に慈伝くらいまでは見たんだけど、””流し見””のために全然内容把握出来ず……(最悪!)
3時間弱、ほぼ強制的に作品と向き合うことを余儀なくされる『劇場配信』にてようやくきちんと話を追えてきた次第です。近況報告。
で、この度公開された劇場版『无伝』。
この作品に対してはTLの刀ステ大好きフォロワー達の様子が明らかにおかしい……というか”狂い度”がとにかく尋常じゃないので「楽しみ」通り越して「怖い」という感情を抱いての鑑賞になりました。感覚的にはジェットコースターの天頂部。まあ末満作品は大体そうです。いつもね。

おおまかなあらすじ

前回『天伝 蒼空の兵-大坂夏の陣-』ラストにて、歴史に歯向かうため本来まだ死ぬべきでないのに自害した真田信繁。もうこの時点で完全に歴史が狂ってしまったが、『あくまで表向きは』辻褄を合わすため、時の政府側の刀剣男士、大千鳥十文字槍&泛塵は真田信繁の影武者を立てることに。しかし『史実には存在しないはずの』真田十勇士達が何故か登場、彼らに影武者を見破られ影武者作戦は失敗。泛塵は『この時代には存在しないはずの』真田丸に捕らえられてしまう。
一方いつもの本丸の刀剣男士達も夏の陣あたりの時間軸に出陣。なんか明らかに戦況が豊臣有利でおかしいんだけど……。たまたま出くわした十勇士達とドンパチやったり真田丸に潜入したりする刀剣男士達(と、色々あって合流した大千鳥)。そして真田丸内部に潜入した刀剣男士と十勇士の乱闘騒ぎに。するとそこに登場したのは豊臣方のトップ豊臣秀頼の義母にして秀吉の正室高台院。なんと十勇士達に「刀剣男士達と争うな」と命を下す!なんで!?(この時泛塵も返してもらえた)
仕方が無いので一緒に釣りしたり飲んだりしてのんびり過ごす刀剣男士&十勇士。一体どういう状況なんだこれは……。十勇士は豊臣を守るのが存在意義。なのに敵を目の前にして戦わせてもらえず、フラストレーションを爆発させながら敵と一緒に居酒屋で酒を飲む日々です。どういう状況なんだ……。

もう1人の秀吉、と呼ばれながらも「豊臣を終わらせる」と言う高台院。果たして高台院は何を考えているのか?そして改変の進んでしまったこの大坂夏の陣はどのような結末を迎えるのか?

全体的な感想

滅びの美……。
いやなんていうか、勿論滅びを過度に賛美してる訳では決して無いんです。無いんだけど、万物が避けようも無い『滅び』に対して、つまり今回で言うところの豊臣の滅亡に対して、抗ったり従ったりする者達それぞれを本当に真摯に描かれた話だなあと思った。面白かった!
あとは『史実』と『物語』の対比構造がガンガン出てきましたね。刀剣男士に対する十勇士とかまさに。そこへ行くと大千鳥くんはまさに中間の存在なんですね。「十勇士の物語を食って強くなれ」と大千鳥を応援する泛塵くんの友情にジーンとすると共に、(物語って食えるの……?)とちょっと戸惑うなどもした。Don’t think, Feel.
とにかく情報量過多で全然咀嚼できてないので、とりあえず思い浮かんだことをガシガシ書いていくことにします。纏められん。

真田十勇士について

噂に聞く真田十勇士の皆さん、マジでキャラが濃かったですね。キャラデザ時点でうわっ和製繭期だ……!と思いました。コラコラそれは他作品……と思い直して本編視聴わずか五分でだいぶ症状キツめの繭期だ!!と思いました。だからそれは他作品。余談ですが刀剣男士は基本的に初期刀しか知らないので大千鳥くんも初見でした。白髪に赤い服だから(ははあ……この人が十勇士の誰かだな?)と早合点してたらその後本物の十勇士全員が出てきて (11人いる!) と大混乱しました。
11人……じゃなかった、10人もいるのに全員キャラの立ちっぷりがすっごいですね。10人も居るけど皆豊臣への(そして真田信繁への?)忠誠心が凄くてグッときますね。生まれた時からそういう『在り方』の存在なんですよね。後半で高台院から戦闘OKの命が来た時の彼ら嬉しそうだったなあ。それなのに彼らが顕現した時にはもう真田信繁は自刃してたのが悲しい。お互い会わせてあげたかったなあ。そんな感じのことを鑑賞後友人にぼやいたら「真田信繁が死ぬことが十勇士顕現の条件かもしれんよ?知らんけど」と特大知らんけど爆弾を落とされてしまいました。でも仮にそうだとしたら真田信繁の死は(ある意味で)無駄死にでは無かったんだね、と綺麗に着地するのでその説推したいですね。知らんけど。
CG使った豪勢な忍術使ったりバイク二輪駆動馬車乗り回したり重傷仕様の男子達に「何で脱いでるの?」って聞いたり(そこ突っ込んでいいんだ)、マジでやりたい放題で大好きです。なんならこの人たちも重傷衣装用意されてるかな……ってちょっと期待したりもしました。流石に無かった……。
「もっと戦いたかった」という叫びがいいね ギリギリになったけどGOサイン出してくれてありがとう高台院 サンキュー三日月宗近

高台院湖月心尼(演:一路真輝)について

いやマジで凄い すっごい もう美 美!!!!!
語彙力2のゴミになっちゃう
美しさに年齢とか若さとかマジで関係ないんだろうな 本当にめちゃくちゃ綺麗 見た目が美しいだけじゃなくて魂レベルの凛とした美しさが強く大きい目力から放たれてて凄かった。タカラジェンヌは幾つになってもあんなにお美しいんですね……
見た目の事しか言ってないな 役柄もすごく良かった
最初怖い人なのかな〜〜って思ってたけど畑仕事姿で出てきた瞬間そういう懸念が消し炭になって吹き飛びました。
この人も実は『本物の高台院』では無いんですよね。何故なら本物は別の場所にいるはずだから。でも誰にそれを教えてもらうでもなく自分でそう推測し、それを受け入れる度量がすごいですよね。
色んな良いシーンがあったけど、ラストの秀頼の首を抱く高台院の絵面が凄すぎて全部吹っ飛んでしまった。というかあの首ちょっと精巧すぎない……??床に垂れる赤い布が恐ろしく美しかった。

如水について

ア〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜官兵衛‼️‼️‼️‼️‼️‼️黒田官兵衛〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜‼️‼️‼️‼️‼️‼️‼️‼️‼️‼️‼️‼️‼️‼️
マジでむちゃくちゃ物語に食い込んでくるじゃん黒田官兵衛!!CGのみだったけどご尊顔をドアップで見られて幸せでした。マジでTRUMPシリーズのソフィ・アンダーソン並に話に絡んでくる。ある意味の黒幕感すらある。ジョ伝の段階でここまで考えてたんかなあ……。長谷部との戦いのシーン、いいですよねえ。あのなんか服の裾のヒラヒラ、好き。

舞台演出について

ステアラ現地に行った事ないんですけど、何これめちゃくちゃ楽しそう……!!天伝の時もそう思ったけど无伝でなおのことそう思った!カーテンコールで三日月宗近と一緒に皆んなが思い思いの場所にいるのを追いかける(?)のが凄い良いですよね。動いているのは舞台でなく私たち観客の座席なんですよね?地動説。座席という乗り物に乗って様々な舞台装置・キャラに会いに行く感じがイッツアスモールワールドみたいだなと思いました。ステアラはアトラクション……
殺陣もす〜〜〜ごかった、劇場版だとカメラワークが頑張ってくれているのでこちらはただ画面を見れば良いのだけど、現場の舞台ではもう見る目が全く足りない有様なんだろうな!想像するだけでも楽しそう。そりゃ通うよね。
あとは……高台院のとこにも書いたけど赤い布、ああいうの舞台ならではですよね 本当好き

その他もろもろ

  • 阿形と吽形のモノマネを完コピする鶴丸国永がガチでツボに入って映画館なのに「ブハハ‼️」って声出して笑ってしまった 鶴丸が悪い
  • 穴山小助さんが乾杯の音頭でめっちゃ虐められてたのにこにこしながら見てた。弄り甲斐があるなあ〜。(株)真田十勇士の忘年会開幕とかこんな感じなんでしょうね。
  • 天伝で悩み抜いてた秀頼様が(徳川秀忠と語らった事もあり)无伝ではごちゃごちゃ悩まずまっすぐ貫き通してくれたのが良かった。もう一回同じ流れをする必要ないしね。
  • 陽伝⁉️⁉️⁉️⁉️⁉️⁉️

まとめ

本当は他にもも〜〜〜〜っと色々感じたこととかあったはずなんですがそれらを全部思い出して出力するのは無理でした。というか全然拾いきれてない。複数回見ろということか……。
どの登場人物も本当に魅力的。刀ステは史実側のキャラも大好きなんですが十勇士はまさに中間みたいな存在で見てて新鮮でした。あと格好が派手なので見てて楽しかった。猿飛くんのデッケエ手裏剣好きだな〜〜〜少年漫画的浪漫がある……。
上演時間も長いし内容もハイカロリーだし咀嚼がむずいむずいぞ 食べ応えありすぎる……
でも細かいこと抜きにしても、面白かった〜!

あの世界において、史実の秀頼も人で無くなった高台院も無から生まれた十勇士達も安らかに眠れますように。

【映画感想】ナイトメア・アリー

鑑賞日:2022.5.3(火祝)

※初見

2022年の映画作品。

f:id:nasi_blog:20220504164932j:image
『丸一日映画館に篭っちゃお!』デーのラスト、5本目の映画です。この辺になってくると体調が一周回って平気になってきた。麻痺してきたとも言える。家帰って即大爆睡しました。私が見たのはなんばパークスシネマの本当に最後の回。大阪全体でも最後の回じゃないかな。

 

こんな感じのあらすじ

何やら訳ありそうな男スタン。彼は成り行きでとあるカーニバルの一員となる。器用で立ち回りが上手いので割とすんなり溶け込むスタン。手品師のピートから読心術を教わった彼は、これで自立出来そうだとカーニバルにいた美少女モリーちゃんと駆け落ちする。それから2年後、ショービジネスがそこそこ成功し羽振りも良くなったスタン。しかし段々霊感商法チックなヤバい案件で荒稼ぎを始め……そ、それあかんフラグやぞスタン!!彼の未来はどっちだ!!


全体的な感想

レイトショーで見たので何となくアングラっぽい作品かなあ……とこれまた下調べせずに見たんですがそういうわけでもなく、一人のちょっとだけ賢くてそれゆえ愚かな男の成功と転落を丁寧に丁寧に描いています。登りは険しき坂道も転がり堕ちるは正に刹那……(moira)

時代背景とかあんま考えずに観てましたがWWⅠ〜WWⅡの話なんですね。カオスな時代って事なのかな。分からんけど。カーニバルの人達が獣人除いて普通に楽しそうに日々暮らしてるのが好きです。


登場人物について

・スタン

ちょっとだけ賢しい、愚か者の典型例。顔が良いので女と寝がち。父親が酒に溺れていたので自身は禁酒を誓っていたけど結局は……。血は争えないって感じでこの辺はちょっぴり観ていて憂鬱になった。友達は多いけど親友は1人もいないタイプ。


モリー

小汚いカーニバルの中でもちゃんとした格好をして可愛い女の子。電気ショーはトリックだと思ったら一生懸命電気を我慢してたらしくてビックリした。父親はペテン師だったとのこと、女の子は父親に似た男に惹かれるの原理でスタンに着いていっちゃったのかなあ。本編後はキチンと幸せになってほしい。ハードモードそうだけど……


リリス

精神科医の女性。大体この人のせいだけど、別にこの人がいなくても遅かれ早かれこの結末になってたことでしょう。運命だもんね。主人公のことそこそこ期待してたっぽいけど結局この人のが一枚上手だった。1ドル札束のくだり良かったですねえ。スタンがアホすぎという話でもあるけど。

 

まとめ

序盤に語られる獣人の作り方に『悪夢小路-ナイトメアアリー-』というワードが飛び出してきたので何となくそんな気はしましたが、期待を裏切らない結末で良かったです。とことん因果応報なのであの結末も後味も全然悪く無かったんですが、

「それが私の宿命です」

これを聞くと、うーーーん……ってなっちゃいますね。宿命かあ。


ここまで読んでいただきありがとうございます!

【映画感想】RE:cycle of the PENGUINDRUM【前編】君の列車は生存戦略

鑑賞日:2022.5.3(火祝)

※1回目

2022年の映画作品。

f:id:nasi_blog:20220504154020j:image
『丸一日映画館に篭ろうデー』4作品目になります!あれっ3作品目は……?コナン見たんだけど眼精疲労MAXで落ちました。不可抗力。犯人だけ分かってる状態。もっかい見なきゃ……。

輪るピングドラム』は1995年のある日に生まれた子どもたちを中心とした、様々な人達の罪と罰を描いた作品です。テレビアニメ放送当時、私も冠葉や晶馬、苹果と同じ95年生まれの16歳だったのですごく感慨深い。そんな私も今や27歳、結局何者にも成れていません。

 

こんな感じのあらすじ

その幼い少年2人は水族館にいました。どうしてここに?僕たちの名前は??何も分からないまま、小さな赤ちゃんペンギン『プリンチュペンギン』に導かれるまま辿り着いた〈中央図書館そらの孔分室〉。そこの司書、桃果から差し出されたのは、少年達の物語。きっと何者にもなれる彼らの運命の至る先とは――?

 

全体的な感想

テレビアニメ1クール目の総編集に、最終回後の冠葉・晶馬のそらの孔分室パートが挟まる感じ。プリンチュペンギンが敵か味方かよく分かんないです。桃果が居なくなった時点で乗っ取りが起こったのかも(乗っ取りとかある???) 渡瀬眞悧が颯爽と登場したところで前編はエンドです。マジで何回見てもこいつ胡散臭いな……。


キャラクターについて

・高倉冠葉

女泣かせパートは速攻で片付けられるのでプレイボーイの印象薄め。まだ前半なので闇は深く無いけど、黒づくめの男から厚い札束受け取ってたりこの辺りから既に片鱗は見せてます。綺麗なジャイアンだ……


・高倉晶馬

良い子。良い子だよねえ。良い子すぎるが故に苹果に「君のお姉さんが死んだのは僕たちのせいなんだ」の台詞がムカつくし悲しいね。開き直りを覚えてほしい。晶馬悪くねえし。


・高倉陽毬

癒し。ドレミちゃんヘアスタイル大好き。トリプルHのくだりは何回見ても悲しいです。劇場でもこの辺でやたら鼻啜る音聞こえた。


・荻野目苹果

出た!!!電波ゆんゆん大迷惑ストーカー女!!!!!

物語前半で視聴者のヘイトを一身に集めた苹果ちゃんです。一応映画前編は苹果ちゃんの情緒が多少落ち着いたあたりで締められるのでまだマシかな。私は総合的に苹果ちゃん好きです。それにしても前半の荻野目苹果のパワーには目を見張るものがある……


・荻野目桃果

今作での新要素!!!プリンセスオブザクリスタル風の衣装です。中々似合っておる。具体的な正体が判明する前に退場してしまいました。後半に期待。まあ後半でも明かされなさそうな気がするけど……


・プリンチュペンギン

こいつだよこいつ

「バッキュ💕」とか言ってる間は可愛かったのに日本語喋るようになった途端子憎らしいことしか言わなくなりました。殴るぞ。後編でどうなるのか、色んな意味で楽しみ

【5/14追記】

この事を友人に言ったら

「え?プリンチュペンギン、なんか背中にシール貼られてから豹変しだしたじゃん。渡瀬眞悧に乗っ取られたんだと思う」

と言われてマジで!?となりました。じゃあ許そう……(?)

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余談ですがピンドラ展は大変良きでした

 

まとめ

概ねテレビ版の編集だったのですが、どうでも良いシーンは省略されているのでピンドラ特有のモブピクトグラムが少なかったのが残念……これは仕方がないけど。というか私自身がモブピクトにちょっと慣れが生まれてる可能性もある。映画後編はそらの孔分室パートとどの様に繋げていくのかが純粋に気になります。

後編『僕は君を愛してる』の公開は7月22日予定だそうです。楽しみ!


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【映画感想】マリー・ミー

鑑賞日:2022.5.3(火祝)

※1回目

2022年の映画作品。

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『丸一日映画館に篭っちゃおうデー』2本目になります。既に眼精疲労が強めに出ててキツかった(早)。勿論一人での鑑賞でしたが周り全員カップルでした。オセロなら私も2人に細胞分裂してカップルとなっていたであろう……。


おおむねこんなあらすじ

とある世界的スーパー歌手の2人が結ばれようとしていました。『マリー・ミー』というストレートすぎる新曲をぶち上げ、ライブでプロポーズしようという激アツ計画!しかし男側のバスティアンの浮気がライブ直前に発覚。失意のヒロイン・カットさんは完全にヤケクソ。ライブで『marry me』の立て札を掲げた観客1人を舞台上に無理矢理上げてプロポーズしました。それが数学教師のチャーリー!いや新曲のタイトル掲げてただけで本当に結婚してって言ってた訳では無いのだが……。

完全に引っ込みのつかなくなった超絶セレブ歌姫カットと、クソ真面目だけど誠実な平民教師チャーリーの、プロポーズから始まるドキドキラブストーリー💕

 

全体的な感想

この映画の上映45分前に見た体調悪い時に見る悪夢みたいな映画TITANE-チタン- - 観劇鑑賞ADME録)のせいで完全に体調が崩壊していましたが、深く考えなくても楽しめるハッピー映画だった!もっとミュージカル映画みたいな感じを想像してたけどそうでもなかったです。SNS中毒の世界を節々に感じる演出が令和だな〜と思いました。カットは超の着くセレブだけど気取らないし、チャーリーはとにかく良い人で見ていてストレスが無かった。学校の同僚教師たちはもうちょい落ち着いてください。はしゃぐ前に仕事して!!

敵役(?)カットの元婚約者バスティアン、ゴリゴリに悪い奴って感じじゃ無いのがまたリアルだな〜と思いました。悪い奴じゃないけど100億%浮気しそうです。蹴って正解!

ヒロイン・カットが周囲の力を借りず飛行機の距離で主人公と彼の数学サークルの参加する大会に飛び立つシーン、セレブすぎて平民の細かいルールが全く分からず結局セレブ力で何とかしてたのが良かったです。あの豪華な真っ赤の衣装、見た目がいいだけで本当機能性がゼロ、むしろマイナス!セレブはセレブで大変だ。


まとめ

特に深い事を考えず楽しめました!あとヒロインの健康的な肉体美が良かった。むこうの国のセレブってこんな感じですよね。スムージー飲んでる姿めっちゃ合うなあ。

 


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【映画感想】TITANE-チタン-

鑑賞日:2022.5.3(火祝)

※1回目

2022年の映画作品。

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藤本タツキ作品に出てくる丸一日映画漬けヒロインに憧れて、GW後半初日に『丸一日映画館に篭っちゃおうデー』を一人で勝手に開催しました。暇人か?個人的に追っかけてる舞台演出家の方がとある映画の鑑賞ツイートをされていて、あの人が見てるなら見たろ!!と何も考えず何も調べず朝8:50から一発目にキメた映画、それがフランス発の映画『TITANE(チタン)』でした。

朝イチで見る映画じゃなかった。


おおむねこんなあらすじ

幼い頃、交通事故の怪我のため頭にチタンプレートを埋め込まれた女性アレクシア。大人になった彼女は、表ではモーターショーでセクシーに舞うダンサー、裏では自分に声をかけてくる人間を次々殺しつつ、車とセックスに興じるヤベエ女に成長していた!人を殺しすぎて警察に追われる身となったアレクシア、毛を剃りサラシを巻き自分で鼻を殴って整形することで行方不明者『アドリアン』(男)に成りすます。そんなん可能なの?どう見ても怪しいと思うけど引取り人の『アドリアンの父』は息子だと信じきっている様子。アレクシアはこの危機を乗り越えられるのか!?そして彼女は本当に車との子供を孕んでしまったのか!?!?

 

全体的な感想

いやそうはならんやろ…の連続で面白かった

なんかもうそういうものだと楽しめれば……車とエッチしたら金属製の子供だって孕んじゃうよね、うんうん。絶対想像妊娠オチだと思ってたよ。もしくは描写ないだけで実は何らかの性暴力を受けてたとかね……。ガソリンと受精でもしたんか?チタンフェイスのベイビーは笑いそうになった。笑うところじゃない。

ただでも設定がぶっ飛びまくってることを抜きにしたら、自分の根本に関わる部分が常識と大きく逸脱したはみ出し者のアレクシアが、歪んだ形とはいえ自分を全肯定してくれる『父性』と出会う事で安心して出産に至ることが出来た、って話なのかな。ある種の愛ですね。依存とのラインが実に際どいですが。アレクシアさん実父とそんなに上手くいってないっぽかったもんね。事故前から。だからって蒸し焼きにする事無いと思うけど……。

アドリアンのパパも良い人そうで結構メンタルが限界だった。アドリアン君、行方不明者で捜索かけられてたけど、ほぼほぼ死亡しているような状況だったんじゃないかな。知らんけど。火事場で丸焦げの男の子の幻覚見てたし。アドリアンの居場所に収まってくれるならもう誰でも良かったのかもしれないですね。知らんけど。お尻にステロイド(?)筋注するシーンでドキドキしてました。


登場人物について

・アレクシア(アドリアン)

頭にチタンが埋め込まれて車とセックスするようになった。ナニをどうやって……?という詳細描写は観客の想像力に委ねられてます。なんであんなバカスカ人殺しまくってたのかはよく分かんない。ストレスかな?レズビアンの同僚の家で殺してたら続々と同居人が出てくるところは笑っちゃった。

「この家、何人いるのよ!!」

ほんまそれ

一人取り逃した事で凶行が露呈してからの行動力・判断力の速さと勢いは吉良吉影さながらの迫力がありました。あの世界に辻彩とそのスタンド・シンデレラは居ないので自分で鼻を打ち付けて整形。ウイルク並の覚悟を感じる……。

明らかに『何か』を孕んでいるのに毎日サラシで胸とお腹をぺたんこにせざるを得なかったのは純粋に痛そうだな……と思った。

序盤のかんざしで髪を纏めるスタイル好きです。右側頭部のチタンプレートは隠すんじゃなく露出させるんだ……と思った。カッコいい。


・ヴァンサン(アドリアンの父)

健全そうでいて、実はだいぶ限界の人。体力至上主義のレスキュー隊の隊長で筋肉も凄いけど、その分『老い』がとても怖い人。奥さんの態度とか見るに、アドリアン君はただの行方不明者ではなく客観的に見て生存が絶望的なタイプの、遺体だけ見つかって無いタイプの行方不明者なのかなって勝手に想像してました。合金ベイビーを託されて前途多難です。頑張ってほしい。


まとめ

全体的に体調悪い時に見る夢みたいな映画だな〜って思った。破水して真っ黒なエンジンオイルが出てくるシーンとかね。絶対金曜ロードショーとかでは放送出来ないタイプの映画だと思うのでこの機会に観れてよかったです。


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